ユーザーエクスペリエンス(UX)
ユーザーエクスペリエンス(UX)について解説します。
ユーザーエクスペリエンス
ユーザーエクスペリエンス(User eXperience)とは、ユーザー(人)の体験・経験(eXperience)。実際に体験し、ユーザーが心地よく現実のものできるかどうか。
心地よくというのは、心が満たされている状態である。つまり、人が満足している状態です。
満足させるためには、人の欲求を満たさなければ、満足(心が満たされる)状態になることはないです。
マズローの欲求段階説
人の欲求を考える上では、アメリカ合衆国の心理学者であるアブラハム・マズローという方が理論化した「マズローの欲求段階説」が分かりやすいです。
マズローの欲求段階説は、人の欲求は5段階あり、1段階から5段階まで、1つの欲求が満たされると、さらに1段階ずつ欲求を求めるようになります。最後は自己実現へ至る。
上記の図のように、人の基本的欲求は、
・自己実現欲求(自分の能力・可能性を最大限に働かせて創造的活動を行いたいという欲求)
・尊厳(承認)欲求(集団の中で、価値がある存在と認められたい・尊重されたいという欲求)
・社会的欲求(自分が社会に必要とされている・他者を受け入れて愛されたいという欲求)
・安全欲求(良い健康や良い生活の水準の維持、社会的な安全(安全性)の欲求)
・生理的欲求(人の生きていくために必要な食事・睡眠・排泄といった本能的な欲求)
この5つの欲求があります。尊厳欲求・社会的欲求・安全欲求・生理的欲求の4つが満たされたとしても、自分には適していないと判断した場合は、不満が生じてしまう。
不満が生じてしまうと、人が満足している状態ではなくなる。つまり、人が現実なものとはできない。
特に、ユーザーエクスペリエンスを考えるのであれば、社会的欲求や尊厳(承認)欲求といった部分を考えなければならない。
ユーザーに体験してもらうには、まず他者を受け入れて取り込まなければいけない。他者を受け入れずに行っていては、一方な押し売りといった感じに捉えられてしまう。
では、どうするのか。ユーザーエクスペリエンスという言葉を聞くと、どうしても新しいものであるという印象がある。だが、ユーザーエクスペリエンスというものは、日本には古くから「おもてなし」という”心のこもった待遇”とほとんど変わらない。おもてなしというのは、他者を世話をする・あしらうことである。
人を世話をする、あしらうということは、他者からすると「愛されている」、「尊重されている」と感じる。感じることで、欲求を満たし、満足な状態まで持っていくことができます。
自己実現欲求を満たすためには、他者に能力や可能性を気が付かさせる・身につけてもらうことが必要です。その結果、自分の能力を最大限に発揮させることができます。
ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを考えるのであれば、コンテンツ(情報)をユーザーに分かりやすく理解しやすい文章で書く必要があります。丁寧に書くということは、それだけ他者の心を受け入れて愛されたい、認めてもらいたいという欲求の表れであるとも言えます。
ウェブサイト内のコンテンツ(情報)以外にも、ユーザーエクスペリエンスを意識するのであれば、パフォーマンスに気を配らなければなりません。
ここでいうパフォーマンスというのは、コンテンツ(情報)というのも含まれますが、サーバーの処理やウェブサイトの表示速度、またはデザインのことです。
このようなものは、体で”感じる”ことができます。感じることができるというのは、ユーザーが体験する際の欲求に影響を及ぼします。